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看護部紹介

当院の医療の特色

看護部長 竹居由香利

 

当院は,民間の精神科病院として1956年に開設いたしました。今日までの精神科医療の変遷とともに,私たちが提供する看護も変化を続けています。特に近年は,精神障がいを持つ方々の「個性」と「生活のしにくさ」に寄り添い,患者さんとともに考えながら工夫するなどして,よりよい療養環境づくりに努めております。また,療養生活での工夫が地域での生活に役立つ,患者さん自身の力となるようなかかわりを心がけています。

当院の精神科医療の特色は,すべての患者さんに対して,主治医,看護師,介護福祉士,薬剤師,精神保健福祉士,作業療法士,臨床心理士,管理栄養士,看護補助者による「多職種カンファレンス」を行い,患者さんの病気の特徴や症状に応じた治療や支援を検討している点です。さらに,すべての患者さんに「クリニカルパス」を導入して標準的な治療や支援の提供に努めています。これらは2008年の認定以降,更新を継続している病院機能評価においても高く評価されました。

当院は,「認知症」にも積極的に対応しています。認知症治療病棟では2021年より理学療法士や言語聴覚士による認知症リハビリテーションを導入し,機能維持・向上に努めています。さらに,認知症対応のデイ・ナイトケアや訪問看護,認知症看護認定看護師による認知症家族相談を実施し,在宅での生活を支援しています。当院のデイケアは介護保険サービスをご利用中の方にも参加していただくことができます。

また,体の不調や病気については,隣接する加納岩総合病院での診断や治療,回復期リハビリテーションは山梨リハビリテーション病院で行うことが可能です。財団内の3院が連携,協力しながら地域の方々に貢献することを目指しています。

看護提供体制

看護部および外来課では「固定チームナーシング」という看護方式をとっており,受け持ち看護師を中心に,看護チーム全体で入院から退院まで一貫したケアを行っています。看護チームごとに年間目標を掲げ,チームリーダーを中心に活動しており,各部署の特色や課題に応じて小集団活動にも取り組み,看護の質向上に努めています。チームごとの1年間の活動成果を「成果発表会」を開催して見える化し,互いに成果を承認し合っています。

また,2022年には5年間の準備期間を経て「オレム・アンダーウッド理論」を導入しました。これは,患者さん一人ひとりの強みやできていることに着目し,夢や希望を叶えるためにどうするかを一緒に考え,自分で自分のことができる「セルフケア能力」を高めるための看護の考え方です。

さらに,実践現場での看護実践能力の向上を図るために,病院全体で認定看護師の育成をバックアップしています。日本精神科看護協会の精神科認定看護師2名,認知症看護認定看護師2名が在籍しており,患者さん一人ひとりの人生を大切にしながらそれぞれの強みを活かした活動に取り組んでいます。また,精神看護専門看護師1名を独立ポジションとして配置し,ケア困難な患者さんへの直接ケア,スタッフへのコンサルテーションなど部門横断的な実践と病院全体の教育体制の整備による看護の質の向上を目指して協働しています。

今後も,専門看護師や認定看護師などの育成を継続するとともに,経験を積み上げてきた1人ひとりの看護師の高い実践能力と人としての魅力を活かした看護を提供します。

看護部のビジョン

私たちは「人のためになること」を大切にしながら,できる限り患者さんの希望に寄り添ったケアを大切にします。さらに,私たち看護職自身が「人としての関わり」を通して成長し続けることを目指します。

私は,2022年3月に山梨県立大学大学院看護学研究科看護管理分野を修了しました。精神科看護の魅力や精神科における看護管理の質を高めることについて学修してまいりました。精神科病院での看護の対象は生活のしにくさを感じている精神障がい者や認知症者とその家族です。まずは安心できる場所を提供することが目標であり、患者さんや家族が安心できる環境は、職員にとっても安心できる環境であってほしいと願っています。管理者は職員とともにそうした環境を作っていくために学習することができ、学習したことは行動によって体験となって強化でき経験知となります。

当院の看護管理者には「コンピテンシーモデル」を取り入れており,登用と昇任に活用しています。登用・昇任者だけではなく継続して看護管理能力を発揮し、高められるように役職に応じたコンピテンシーレベルを設定した年1回の評価を行います。日々の看護管理の事例は体験学習であり,評価の場は自らの管理上の考え方や行動を確認する振り返りの機会として、頑張っている自分を客観視する場となるよう心掛けています。

卒後教育では,精神看護専門看護師を中心に教育プログラムに基づいて1人ひとりのキャリアアップを支援します。全看護職員に対しキャリアポートフォリオを導入し,毎日の現場での体験や思いを記録しファイリングする「自己の成長のプロセスの可視化」によって自ら学び成長する看護専門職の育成に力を入れています。2022年には日本看護協会および日本精神科看護協会のクリニカルラダーを参考にして,経験と実践能力に応じた等級制度に基づく看護教育体制を整備しました。さらに,学会や院外研修への参加による自己研鑚を推進しています。認定看護師教育過程への支援制度,准看護師から看護師への進学支援制度(通信教育含む),看護学生への奨学金制度や学生アルバイトの受け入れなど組織的なキャリアアップの支援体制があります。

 

ワークライフバランス

  • 敷地内に院内保育室を完備し,3歳までの24時間保育および未就学児の夜間保育・夜勤明け保育を実施しています。
  • 育児休暇の取得率は100%です。男性の取得実績があります。
  • 小学校入学時までの育児短時間勤務は,複数の時間設定で対応します。
  • 育児世代に対する勤務配慮など病院内全体に理解と協力があります。
  • 年間休日数113日(夏季休暇3日,年末年始休暇5日を含む),計画的な休暇取得を推進しています。
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